まず一発目はTSクローンです。

他の方の自作サイトを見て自分も作ってみたいと前から思っていたのですが、
プリント基板の作成、またはユニバーサル基板での作業はめんどうだし
自信もなかったのでずっと躊躇していました。

ところが、GeneralGuitarGadgets(以下G.G.G.)というサイトで製作記事や
プリント基板の販売もしているのを発見し(皆さんはとっくにご存知だとは思いますが)
PAYPALのアカウントを持っていたので早速注文してみました。
入金から24時間以内に発送ということで、約1週間で届きました。


参考にした記事はG.G.G.のココです。私は電子回路の知識は全くないので
パーツの選定アーロンのフォーラムを四苦八苦しながら見て決めました。
コンデンサーは回路図指定のタンタルや無極性電解コンデンサーも含め
ほとんど松下のフィルムコンデンサーにしました。(一部CDEのもあります)
セラミックコンデンサーはシルバーマイカに、
OUT PUTの電解コンデンサーはニチコンのMUSEです。
それらによってどんな効果があるのかは正直に言って全然わかりません。(笑)

抵抗は以前アメリカのアナログマンからTS808Mod Kitを取り寄せたときに
カーボンコンプ抵抗だったので一部を除いてそれにしてみました。
アナログマンによるとスムーズな音になるそうですが、私には真偽のほどは
わかりません。でも見た目が太い音がしそうな気がしませんか?(笑)
ちなみにKeely氏は音が曇るというようなことを言っていて
カーボンコンプ抵抗には否定的なようです。


さて、ココから製作工程ですが、これを見ている皆さんには
必要ないでしょうから全部すっ飛ばして一応完成です。

ギターとアンプを繋いで音を出してみるとナント音が出ません!(笑)

バイパス音はちゃんと鳴るのですがエフェクトONでは
うんともすんともいいません。
この絶望感はここ何年も味わったことが無いようなそれはもう
死にたくなるくらいのものでした。

後日、気をとり直して基板の部品の間違いや配線を見直すも
間違いはないようです。
配線はミーハーモードでビンテージのWEの単線を使っていたのを
(これが、私が不器用なせいかポキポキよく折れちゃうんですよネ)
普通のより線で全部やり直してもダメで
念のため基板のハンダづけ部分に全部コテをあて直したら
アッサリ音が出ました。イモハンダだったんですねぇ、お恥ずかしいっス。




無事に音が出たのでこれからは自分好みにモディファイします。
チューブスクリーマーには定番の改造箇所が何箇所かあるようで
先にあげたアーロンのフォーラムやその他のサイトを見て
どこをイジルか決めていきます。

まずは出力部分の2本の抵抗のをTS-9の定数に、回路図でいうと
R15を470Ωに、R13を100kΩにします。
これは単純に以前持っていたFulltoneのFulldrive(最初期のアルミボックス)
がそうだったので真似してみました。

次は回路図C3を0.1ufに、これは低音の削れを減らす定番のようです。
ただ私には少しブーミー過ぎたので0.068ufに落ち着きました。

その次、これも定番のダイオードの切替です、D1,D2ですね。
TSはシリコン1+1(オリジナルは東芝の1S1588)の対称クリップですが
この組み合わせを色々替えてみます。
シリコン2+1の非対称クリップシリコン2+2シリコン1ゲルマニューム1+シリコン1
シリコン1ゲルマニューム1+シリコン1ゲルマニューム1
そしてシリコン1+1を試してみましたが、シリコン1+1シリコン2+1
トグルスイッチで切替られるようにしてみました。

あとはダイオードをはずす、いわゆるコンプカットモードダンブルモード
と呼ばれているのもありますが、私はブースターとしては使わないし
その音自体も好きではないので、これはパスしました。

後日、シリコン2+1の非対称クリップしか使わないので切替スイッチを
やめてこれに固定しました。

さらに、Keeley modified TS9からパクってR720kR62.4kにして
Driveツマミを最小にしてほぼクリーン、最大で約2倍の歪が得られるようにしました。
クリップダイオードの切替スイッチが浮いていたのでC30.1uf0.068ufとを
切替えられるようにしました。
それと、ヒスノイズを減らすためにトランジスターをMPSA18に替えました
これはかなり効果がありました。

最後にオペアンプですが、現行の4558,ツヤアリ4558,TIの4558,
5532等を試しましたが、以前に買ったIZAC-MACHINE AZ-GOLD
というのがありましてこれの宣伝文が

「AZ-Goldはスイートで高域から低域までバランスよく出力できるOPです。
実際に聴いた感じも、取り付けたエフェクターのレベルを格段に上げてしまう
ギタリストの本当に欲しい旨みを凝縮した逸品!数も非常に限られており、
日本でも探すのは困難な限定品!ロベン・フォード/ラリー・カールトンファンの方など
本当に良い音を知っているギタリストをお好きな方には間違いのないサウンド!」


となってまして、ロベン・フォード/ラリー・カールトンファンの私としては
見過ごすわけにはいかず,値段も¥1.800もしたのでこれにしてます。(笑)


肝心の音の感想ですが、どこをいじってもまあTSの音だと思います。
具体的な例でいうと、現行のFulldrive2Flatモードと
Vintageモードの中間位の音を目指していたのですが、
自作したという脳内フィルターのせいもあって
満足できるTSクローンができたと思います。
(上記感想は私のくさった耳に基づいていますので異論があるとは思いますが
何卒ご容赦下さい。)
2005/7/11
    


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